消えてく影を見送る僕の 伸ばした指の隙間を 静かに抜けて水辺の鳥と 音も立てずに踊ってた あなたは壊れた時間の上に立った 暮れる世界に射す赤い灯のようだ 幸せな人の描く夢と 幸せな歌までの距離を ただ歩いてもたどり着けずに 気づけば夜に迷い込んだ 僕らはひたすら乾いた土の上を 靴が減るのも構わず歩いてきた あなたが消えそうな声で 歌い踊るから 僕らは走り出した 手を掲げて祈るように 命を形どった君の歌が響いては 僕らに降り注いだ まるで優しい雨のように 僕らは風邪をひいた 止まない雨の中で 僕らは風邪をひいた