朝に射し込む光が満ちる部屋に居た 面影 何故か忘れていた過去の想い 蘇る記憶 【この場所でふたりが】 はじめて出逢った春の色は 【幾年か過ぎても】 今も鮮やかに眼に浮かぶ ひらひらと無数の花びらが舞う 向こう側で薄紅の世界に溶け込む姿 長い黒髪を揺らし あの空に弓引く君は ただ凜々しくて 水に浮かぶ睡蓮を好きと言った 君の声が 何故か寂しく響くのは きっと明日が怖いから 【決められた婚約(うんめい)】 君が背負った名前を捨てて 【断ち切ってしまえば】 いつか遠くへ逃げ出せたら 夢の中 しがらみから解かれて 自由になる新しい世界へ行く私たち お揃いの髪飾りで まだ見ぬ未来語ろう 誰にも邪魔されぬ場所 ただ君が眠れるなら 何処でもいい 願わくば君と海を越えて 何もない異国の地で 暮らせることを ひらひらと無数の花びらが舞う 時を止めた薄紅の世界で微笑む君と 小指と小指が絡む たったひとつの約束 叶わぬなら二人きり 世界を終わりにすると 誓いましょう