手を貸してもらう 申し訳ないけれど 忙しいところ悪いけれど 切羽なんて詰まっても 何度でも飛べる まるで、はやぶさのつばさ そして、こまち どの道ここで勝負するしかないから リーチが何度も通り過ぎる 回送のなすの見送る 上野駅 震える唇に缶ビール 初めてここで東北新幹線を降りた 日の事を覚えている 不安を噛みしめて それでも希望で塗りつぶしたっけ 一体、 ここには行き先が何路線あるのか 駅で迷子になってたら この先が思いやられるな でも、退屈はしないかもね 夢破れた友人を見送ったのもここ 夢持って迎えたのもここ だからいまだに上野に来ると思う 事はある のらりくらり駅構内を歩いて 上り下りなんて関係ないのに 上りにこだわった 20代前半 この東北新幹線の先を見に行くだけ 咲いては散るだけ 命の輝きを 最低な言葉が覆い囲む過去でも 眺めている車窓の空 同じように移りゆく 旅の途中で 人生が何か分かった気になって ここで降りるのは早すぎじゃね? 手の中の切符 お前だけのWay 後悔も束ね 明日へ持ち合わせる ぬるま湯じゃ指先ふやけるだけ この線路より先まで手を伸ばすだけ その時にふやけた手の平じゃ かっこ悪いもんな どうせふやけるなら 夢握った手の平の汗のせい 出せないままの実家宛の手紙 身近な人にほどペン先は迷い その度にまだまだここが途中だと 思う 何度季節通り過ぎても ここには飽きが来ない あるのは 東北の冬越えた 春だけ 咲いては散るだけ 命の輝きを 最低な言葉が覆い囲む過去でも 眺めている車窓の空 同じように移りゆく 旅の途中で 人生が何か分かった気になって ここで降りるのは早すぎじゃね? 手の中の切符 お前だけのWay 後悔も束ね 明日へ持ち合わせる ほら震災翌年の凱旋ワンマンライブ 崩れ落ちそうなビルの中で崩れ 落ちかけた膝 通り過ぎた平成も あの日の昭和の様な位置になり オレもお前も あの日のおじさんみたいな 位置になり いつかは片道切符で生まれ 故郷に帰る 強がって消えた弱音 木枯らし吹く福島の空で 目をつぶっていたら あっという間に 新白河を通り 過ぎるやまびこみたいに そんなに急いで どこに向かう でも、今なら分かる 止まった 瞬間終わってしまうんじゃないかっ て 瞬きさえも足がすくみ 絶対に通用すると切った啖呵 まだあんたらも若かったけれど その決断に何一つ間違いは無かった 東北最南端から回答を求めた大東京 蓋開ければバイトの日々 こんなはずじゃなかった それでも、 あの日の東北新幹線の先を 見たいだけ ここに来れば何かが変わると なりふり構わず 風を切った 気付けば「ここはどこ?」 後戻りも出来ず 引き攣る頬 デカい口叩いて 自分を鼓舞して 理想と現実 狭間で失くして それでも 転がる 石もいつかダイヤ 自分自身が首振れる 正解を追う 咲いては散るだけ 命の輝きを 最低な言葉が覆い囲む過去でも 眺めている車窓の空 同じように移りゆく 旅の途中で 人生が何か分かった気になって ここで降りるのは早すぎじゃね? 手の中の切符 お前だけのWay 後悔も束ね 明日へ持ち合わせる