君の幸せには 僕が幸せになることは どこにも入る余地なんてないのかな 価値はあとから ついてくるものだってさ 昔誰かにそう言われたけれど 今は本当より欲しいものが ある気がして ラジオから流れ出す 聞いたことがある名曲は この後に予報では土砂降りだって 暗示して 暇そうな君は 助手席で ひとりラジオのチャンネルを 無造作に聞いては変えて それすら飽きて 真夜中サービスエリアで 自販機の灯りに安堵する 君の高すぎる体温が 空気越しに伝わるよ 退屈そうなふたり見つけて 「似てる」と君は横で微笑む もうすぐ夜が明け出すから 迷わないうちに帰ろう