哀しみに齧られた心 欠けた昏い穴を覗いてみる 何処までも堕ちていけそうな 闇に手を引かれていく 肋の内側に閉じ込めた 痛みの眼差しが 今日も鏡の中から真っ直ぐ 僕のことを見つめていた 消えない痛みが今もまた この首を絞めて終わりを望んでる このまま終わってもいいとさえ 思ってしまうよ わかるよ 忘れてしまえばいいことほど 忘れられない脳のバグ 首にかかる君の手 そっと握り返す 哀しみに齧られたところ 傷はきっといつか塞がるでしょう でも元のかたちには戻れない 歪なまま動く心臓 どくどく どくどくと どくどく どくどくと 疼く傷のようにまだ動く心臓 生きるって 痛いんだ こんなにも 世界は続いていく どこまでも続く こんなにも安心して 恐ろしいことはない さあ そろそろ終わりにしよう 君もそれを望んでる筈なのに どうして君は泣いているの? 僕も泣いてしまうだろう 愛されたいのに それも怖くて 生きていたいのに それも苦しくて 君はずっと泣いていたんだね 僕と一緒に泣いていたんだね 同じところに傷をつくって 同じ痛みに血を流してきた ねぇ すこし笑ってみせるから お願い 君も笑ってみせてよ 哀しみに齧られた心 欠けたところに君と手を当てる ちゃんとまだ温かく動く 今も生きようとする心臓 哀しみに齧られたところ 傷はきっといつか塞がるでしょう もう元のかたちには戻れない でも歪なまま動け 心臓 どくどく どくどくと どくどく どくどくと 疼く傷のように痛む心臓が 生きようと 歌うんだ こんなにも