トランク開けたら君が居た 12歳くらいの女の子 「チョロチョロするからわたし チョロ子!」 ワンピース下の痣は 聞かないようにした 助手席、たまごサンド 頬ばるほっぺ、ポロポロ泣いて チョロつぶやいた、 「わたしのこと連れてって!」 きみと逃げられたなら きみを救えたのなら 暗い森を抜ければ、 怖いひとはもう居ない! 祈らない日々を生きよう 起きたら隣に居ること ふたり冷えた車の中、 何処に居てもここが理想郷_ 「今日は動物園行こうよ、 ゾウ見た後ハンバーガー食べたい! ねぇ、行こうよ?」 響くカーラジオ、 『指名手配のニュース、 "子供の誘拐" 犯人は未だに逃亡中_ 』 「離ればなれなんて嫌! 居なくなっちゃ嫌! チョロ子の最期のわがままを 聞いて」 _アクセルを踏み抜いた! あぁ、僕は… きみと逃げられるなら、 きみを救えるのなら! 深い霧を越えれば、 怖いひとはもう居ない 祈らない日々を生きよう 眠るとき手を繋ぐこと 温もり出した車の中、 何処に居てもここが理想郷 _だったんだ 無邪気なやさしさが 泣きそうなくらいに 嬉しかったんだ、 ガードレールを突き破った チョロ子、顔を見せて。 愛してるよ