火傷した胸に手を焼いて 泣かれた頬は乾ききって 表面だけ見えたまま「揺れないで」 と零して言った 見えない鎧の中響く 鳴り止まない音 聞こえやしない応答 見上げたまま星を読んで 地面を傷つけてやってきた 踏み切ったその跡を消せるような 風を待ってる 赤く晴れた空「もう泣かないで」 濡れたくはないから 着替えのない僕をどうか 錆びつかせないで 走っても飛べなくなった ブリキの生き物 「星が好きなんだ」 見上げただけ知った位置で 流れて残した尾のような 踏み切ったその跡が消えないように まだ風よ吹かないでよ 消えない思いの中響く 届かない応答 「まっていたよ ずっと」 見上げても落ちてはくれなくて 願うことすらままならなくて 踏み切ってきたこの体で届けるよ 見上げたまま君を呼んで この身を傷つけてやってきた 踏み切ったその跡が消えても まだ熱いままだよ まだ痛いままだよ