屋根の上を歩く 少し慎重なぼく 煙突に煤けた星が光る レンガの塀は高く 座るには硬すぎる 立ったまま 街の灯を眺めてる(ほらここだよ) ああ 広がるこの青い夜に ひとつだけのハートが ああ 静かに燃えているなんて! ぼくは汚れた手のひらに風を乗せる 夜は無限の記憶 みんなその手をとめる ゆるやかにおだやかに落ちていく 音をたてずに歩く 少し慎重なぼく 煙突に昔の月が光る (さぁここだよ) 二度と見れない夢のように きみをきつく抱く いつか忘れ ぼくが人間に戻る前に いちばんやさしい力で ただ一度