地下鉄の最終列車に流れこむ 寄りかかる場所はどこにもないな ポーカフェイスな人の群れは ゆらゆらと揺れている 僕もそんな一匹に変わるよ どこへ向かえばいいのか? 懲りず逆らってはまた 元へ戻るよ 流れて行く時は 僕を どこへ連れて行くのだろう? 思い出を一欠片 ぎゅっと握りしめて 遠ざかる街の光 一人 二人とまた居なくなって 伽藍堂の列車でじっと 眠るように春を待ってる さりげなく時間は確かに 進んでる 見た目より流れは随分早くて 力尽きて… 開いたドアから 流れ込んでくる潮の匂い 生まれた町の景色がフッと 浮かんでは消えた 濁った世界で呼吸を殺して やっとこ餌にありついて 僕はまだ生きてる 流れて行く時は 僕を どこへ連れて行くのだろう? 思い出を一欠片 ぎゅっと握りしめて 何気ない時を 逆らって 迷って 続いていくのだろう 大切な一欠片 きっと他にない物 繰り返す度に皺が増えて 僕もいつか砂になって 生まれた場所へ還るだろう その日まで 泳ぎ続ける