Track byLuminous101
雨降るような気配で 酔った脳みそが振れては冴え 隠れた陽の影に浮かんだ目が とろけた景色の 艶やかな空に 一粒涙落として暗渠に帰る 逆さにずれた曇天がふたつに割れ 押し寄せてどよめく血が 流れて目が開いた 私の中の井戸から小っちゃな空に 四角い月が浮かんで見える ガラスのランプ爆ぜた屑とともに 闇に火が灯る 台風そっと消えると引き上げた体は 三角峠の木陰に降り立つ 止めることができない夜の釉薬に 浸した紙の船が沈む