踊る坂道を転げる 者を静かに待ち伏せる 街角が波打って騒がしい そこに大きな穴が開けられた 遠くで塔が崩れてく 焼けた木馬が灰に変わってく 乱れた呼吸と動悸が 足下の景色を震わして 歪んだ空気を脳に焚き付ける 流れたポプラの死木を 渡して獣道へと行く 露わになった真皮を舐める 泳ぎ切った死海の浜辺に 割れた瓶で標を打ち立てる 弾け飛んだ市街地がそこで 巻き上がって逆さまになってた 灯りの消えた街灯が 踊る坂道を照らしている 黒く塗り上げたニキシーで 転げて奈落の口へ 待ち伏せる夜と出会う前に 緞帳が静かに落ちてきた