明け方微睡を少し纏って 色のない放蕩を繰り返す 意識は少しずつ輪郭を帯びて 赤子の様に時間を持て余す ありもしない季節の様に 脚色されていく光景は 形のない言葉の様に 少しずつ意味を纏っていく 思っていたよりもずっと 散々な夢を見ていた その断片、思い起こして 白日の下、曖昧に笑う 言葉では解せないように 難解な単語並べよう 西日に返す踵の様に 沈んでいく者に用はないと 目の見えない子犬の様に 報われない愛に縋ってく 熱を失った鉄の様に 怯えた体は固くなる 夏に群れる羽虫の様に 不乱に光を求めていた 透き通っていく蜻蛉の様に 惨めなことも分かっていた 思い出す夏の暮れ 惨めな羽虫の様に 不乱に光を求めた 形の無い言葉の様に