地下室に隠れた僕達は 「このままじゃ 死んでしまうかもね」って 赤い目を擦ってふざけていた くすねたカンテラ灯は痩せていく まだ起きているかい? 勝算はありそうかい? 痺れる指先で鳴らした合図 ホルマリンに漬けた情熱を 抱えてイカれたふりを続けている 大人達が毒を呷る間に オルガンを叩き壊し逃げた 生きていく理由が 病んだ肺を満たして 致死量に至る前に息を吐け もう二度と開かない箱の中 「冗談じゃないや」って今でもまだ 笑えるかい? 全てが正しくなりそうな微睡みを 裂いて 拒絶を僕ら鳴らしている 中枢系が狂ったのは悪いガスを 吸い過ぎたせいか うん、そういうのもういいからさ ホルマリン抱いて何処向かうの? 耳鳴りは止んだ 輪郭は無くなった それでも肺はまだ息を探した もう誰も知らない世界でまだ 心音は鳴っている? それともとうに止まっている? なぁ僕ら そんなの知りたくて 逃げ延びたんじゃない 確かめ合ったんじゃないだろう ろくにもう目も開かないが ぼやけているあれは太陽? ふざけて尋ねてみせたら 君はなんて言う? それが聞きたくて まだ気取りたくて 性懲りもなく合図を鳴らした まだ起きているかい? 勝算はありそうかい? 誤魔化さないように一つだけ 話してよ なぁ 僕らこの手で鍵を掛け 「このままじゃきっと 死んじゃうね」って笑っただろう? どうかまだ 心よ脈を打て 死んだっていいからさ 息を求めていたいんだよ もう二度と開かない箱の中 確かなことはくだらないさ 君にだけは負けたくはないのさ ろくにもう目も開かないが ぼやけているあれは太陽? 冗談じゃないって笑っている 君の声が聴こえたら