まだ肌寒い三月の いつもと同じ帰り道 もう直ぐ肩を並べて 歩けなくなるなんて 貴方の笑顔その声が わたしだけに向けられている それだけで それだけで 充分すぎる気がしたの 新しい世界 進む貴方を見て 支えられたら、なんて 傲慢すぎる 壁の落書き相合傘 幼い恋を笑ってる 袖を引けずに指先は 行ったり来たり それではここで、御機嫌よう 乙女椿の曲がり角 たまには少し遠回りしながら 今日は帰りましょう 行かないで、行かないで 本当はいつも願っている 貴方がいつでも褒めてくれるから 壊れないよに、そう 口唇を噛んだ 「貴方がすき」と戯れで 言ってしまえたらいいのに 蕾は膨らみ続けて はちきれそう それではここで、御機嫌よう 乙女椿の曲がり角 お別れですね ありがとう