卵と小麦粉で動物の型抜いて、 仲良く手を取り共に作り上げた。 白い粉を叩いてさあ隠しましょ。 目を覆いたいようなことに 蓋をして。 ヨダレも滴るような甘い誘惑は、 現代の生き物に 進化する間を与えない。 藍色のテーブルに 伸ばしたこの生地を、 切り離して 並べただけの小さな器。 ただそれだけのこと… 焼き色がついた皮にナイフを立て、 命と命の交換を繰り返す。 身も尽きるまで泳いでいた魚も、 色づいて間もない 鮮やかな果物も。 香ばしい匂いの旗や地図は、 分かち合うために 存在したはずだった。 かき回してばっかりの くだらない営みよ。 取り分けられた皿の上で あたしを見て、 全部理解できるの? 藍色のテーブルに 伸ばしたこの生地を、 切り離して 並べただけの小さな器。 ただそれだけのこと… 火を消せば冷めてしまう程浅はかな 交わりで成り立つ空虚な生地を、 切り離して並べただけの小さな器。 悪臭がやまない…