君が図鑑を読んだ時 僕はもう この世にはいない 知ってほしい 過去を 大航海時代に得たものと失ったもの 放たれた人という獣が未来を奪った 水たまりの空 羽を広げ 本当は飛んでみたかった 踏み躙られた楽園 最後の卵は孵らない 君が大人になった時 僕の知る 古き友もまた物語の中へ 誰にも気付かれないうちに滅んでゆくのだろう 繁栄の裏側で声を殺して泣いた 覚えていてほしい 僕らのこと 確かに生きていたと 小さな翼は震え大きな命は消えていった 水たまりの空 羽を広げ 夢ならば飛んで行ける 光と風を浴びて もうどこも痛くはないんだ