小さな窓が切り取った 夕暮れ舞う渡り鳥 同じように迷いなく 飛ぶことができたら 足元に咲くため息を 飲み込んで目を開ければ ぬるい風熱を帯びて また込み上げる声が 胸の奥底を突き動かしている どこまでも自由だって 叫んでいる まだ遠くへと駆け抜けた跡が 追い風を呼ぶ 解りきった道筋を覆すように その向こうへ サーチライトはもういらないのさ 君をここから 夢に描いたエピローグに 連れていくんだと 笑い飛ばしてみる 雨上がりみたいに 輝く空に、その目に 一握りの喝采を ぬるま湯にひとつ芽生えた 波紋がなぞる焦りに 流されないように強く 手のひらでかき消す 答えの出ない問いばかり 引き出しから取りだしては クシャクシャに丸めて戻す その繰り返しの中 確かな感情が狼煙を上げている 逆光を背に受けて 謳うように 今聞こえる始まりの合図 追いかけるのさ 過ぎ去った間違いも 僕の中で息づいている ゴールテープはまだ見えなくとも 揺れる陽炎 汗まみれ泥だらけ それくらいがちょうどいいはずだ 息を切らして繋いだ この場所の続き まだ遠くへと駆け抜けた跡が 追い風を呼ぶ 縋りついた道筋は いつの間にか答えになった サーチライトはもういらないのさ 君をここから 夢に描いたエピローグに 連れていくから 笑い飛ばしてやろう 雨上がりの今日が 輝く空に、この手に 一握りの喝采を