三月の空に透き通ったものが 見えるとき 扉が開いて何かは出て来て何かは 帰って行く 少年少女は戦っている 海の見える丘のような場所で街を 背に あなたに訊ねてみたいことが 幾つかある 花が咲く時期とか メリーゴーランドが廻る回数のこと もうじき雨が降るだろう だけどだれもそのことを知らない 街は知ってる、 ぼくたちの情けなさや優しさを だから今日もドアを開けて メロディが出たり 入ったりしてるんだ 瞳を閉じた女の子 その睫毛の静けさよ 燃えるような場面を内に閉じ込めて 遠く煌めく海とか 落ち葉を燃やすガソリンの匂い もうじき太陽が出るだろう そしてだれもそのことを知らない さよなら、ぼくの甘い狂気よ さよなら、ぼくたちのでっかい狂気 街は今、まだ夢を見ている 街は今、まだ夢を見ている さよなら