飛ばし読みで 眺めてみた時間潰しの雑誌の 流行りを彩る特集が頭に残ってる 名前も 聞いたことのない植物の葉の形も いつか何かしら懐かしさになるかな ありがちな日々に馴染めない香料 些細な習慣で洗い流されてく タオルに触れたら霞む特別感 乾いてしまえばいつもどおり 限られた綺麗な瞬間を なるべく長く見つめていたくて 不安定な成分も愛してしまう僕らは いつだって願いなんて曖昧なもので 輝きを保っている 飽きるほど見つめ直した 優しさの使い道は 瞬きをサボる間にも効き目が 変わってる 寝ぼけた世界に芽生えた裕福な 新鮮さも いつか人知れず姿を隠すのかな 少し上振れた体温が冷めたなら 弾んだ気分は解けない魔法頼り 遠回りをしてごまかした目的地 慣れない香りも打ち解けだす 風がさらう今日の色彩を なるべく強く繋いでいたくて 体裁のいい解釈に任せてしまう 僕らは いつだって弱さなんて安全なものを 無害にしたがっている いつもより少し軽めな シャンプーの仕上がりで 俯きがちな世界にも空が映り込んだ 知らず知らず色が落ちた透明な 本心を 染める言葉も人任せじゃ似合わない 眩しさと暗さの境界を なるべく上手くぼかしていたくて 不等式の両辺を 満たせられない僕らは 愛だとか希望だとか都合よく 瓶に詰め込む 限られた綺麗な瞬間を なるべく長く見つめていたくて 不安定な成分も愛してしまう僕らは いつだって願いなんて曖昧なもので 輝きを保っている