かっちゃん 僕はもう野球は辞めたよ あすか パチンコにはハマらなかったよ 聞いてくれよ アイスが溶けてくよりも直ぐ 通り過ぎた夏のこと あの頃の僕らを思い出すのには きっと色んなモノを 拾いすぎたのかな 教室の窓辺からは 青い空が見えていたの なんだか少し寂しいな りょうくん 最近ちょっと疲れが溜まってる なつみ 君のことがまだ好きなの 夕立に降られながら 走り抜けたあの街の 駄菓子屋は大型スーパーになって 秘密基地はコンクリートに沈んだ 放課後の廊下からは 笑い声が聞こえていて なんだか心地が良かったんだ 風鈴と土煙り 斜向かいのピアノの音 影法師 夕食の匂いに包まれていた 純也最近どうだい? 僕はそんな変わんないよ いつかそっち行ったら また飲もうぜ 僕らは出会っては別れて 傷がついて大人になる 互いの顔すら忘れてしまっても 今日もどっかで どうにかやってたらいいな 電車の車窓からは 星空すら見えないけど 僕らは願うんだ 働こうよ 育てようよ また会おうよ