いずれ良くなるだろうと、 またも服で瞼を擦った。 震える手を震える手で包んだ。 生きることは難しい。 それは僕に限った話だ。 遠慮がちに、 伏目がちに生きなきゃ。 古いテレビを直すように自分の頭を 殴る癖、痛くて眠れなくなったよ。 頭蓋が歪んじゃったよ。 こんな奇形でも受け 入れられるのかな? 生命の神秘だなんて 言い訳をすれば。 もう一言も話しかけないで。 僕が僕であることを 忘れたままでいさせて。 ああ、 頭が悪いからしょうがないな。 思慮が及ばず余計なことを 口走るのも、 矛盾だらけの自尊心を卑屈と 言い張ることも、 逃げることさえ正しいことと 自分に言い聞かせるのも。 古いテレビを直すように自分の頭を 殴る癖、痛くて眠れなくなったよ! 頭蓋が歪んじゃった! どうせ治らない。 暗い部屋で眠りたい。 夕焼けが、 夕焼けが眩しかったから。