抱きしめる度に 消えていくあなたが 残した香りに 患い 絡まって ありふれたその台詞が 僕の袖 掴んで 夜を延ばすの “恋じゃない” “これは愛じゃない” 無理矢理 吐いて 飼い慣らして 間違いで散らかった ここは402号室 空白む合図と共に 知らないあなたになっていく 口づけだけ置いて 振り向きもせず 「またね」と去って 抱きしめる度に 消えていくあなたが 残した香りに 患い 絡まって ありふれたその台詞が 僕の袖 掴んで 夜を延ばすの わかっているのに また何かに期待して わかっているのに あなたに囚われたまま “恋じゃない” “これは愛じゃない” 有耶無耶から 身動き 取れず 想いは 未読のまま ここは205号室 鏡に映る夜の跡 畳まれた優しさも 真に受けて 伸ばした髪も全て バカみたいだね 握り返しては 消えていくあなたの 華奢な体温に うなだれ 咎めて 妬いたような その急な問いにだって 特別 意味なんて 無いから わかっているのに また何かに期待して わかっているのに あなたに囚われたまま 最初から 僕ら 終わっていたんだ もういいよ、やめよう 忘れてしまおう そんな夜に限って 履歴に 現れるんだ 抱きしめる度に 消えていくあなたが 残した香りに 患い 絡まって ありふれたその台詞が 僕の袖 掴んで 夜を延ばすの 握り返しては 消えていくあなたの 華奢な体温に うなだれ 咎めて 妬いたような その急な問いにだって 特別 意味なんて 無いから わかっているから もういっそ断ち切って わかっているから あなたの上手な嘘で この心を離して