天国に近いこの部屋から 色は彩 息は絶え絶え 若者は歳を取る場所を探していた いつも見ていたあの丘は少し枯れ 始めて それでいて僕と同じ名前が 付いているんだ 若い男女の絡れ、窓辺の赤いダリア ねぇ、君は何をしている? 碧いコートの解れ、川辺で焚べた薪 ねぇ、君は何をしている? 観覧車のてっぺんで君の街を探すよ この頃は眠る時少し寒く感じるよ 天国行きの列車が汽笛を 鳴らしていた 若者は相応しい死に場所を 探していた 本当の夜が来て「遊覧船みたいね」 と 神さまが 羽をくれていたらこの幸せはない 閑散とした楽園 赤錆の増えた街 ねぇ、君の生活はどう? 凄惨に散った命 青黴の生えた浴槽 ねぇ、君の生活はどう? この頃街は段々と冷え込んでいて 僕は今観覧車のてっぺんで 君の暮らす街を探している 優しい君の生活についてだったり これまでの事についてを 一人考えている 羽の生えていない身体で見る 空からの景色は いつも非日常で始まりと終わりは 同じ ただ、 大きく大きく一周するだけだって そんな気がしている 観覧車のてっぺんで君の街を探すよ この頃は眠る時少し寒く感じるよ いつまでもこのまま 君のそばに在りたいよ この頃は眠る時寂しさを忘れたよ