「どうにもならないや」って ギターをケースに閉じ込めた。 捨てられずいたノートは ダンボールの奥に隠した。 音は身体に刺さるのに 言葉は脳を殴るのに 知らないフリした日があった。 あれから何年経った? これからどうなってくかなぁ 《僕にとってあなたとは》 うまく言葉に出来ないや。 誰にも聴かれないままに 死ぬはずだった音楽を 掬いあげ歌って救ってくれたね。 あなたに逢えたら 何を伝えよう? 懺悔も感謝も 野暮になってしまいそうだ せめて僕を全部あげるよ 巡る音が脈を打ち、響くように。 分身や代弁者、 恩人や救済者、 クロスロードの旗振り、 夜に射す灯の灯台守、 心の延命治療器、 モラトリアムの終着地。 全てあなただけど やっぱりまとまらないや。 あなたに逢いたいよ 想いを伝えてよ あなたが歌いたいもの、 知りたいと願っちゃうよ。 それが叶わないという事 嫌ってほど知っているけど。 『あなたに似合うかな?』 とはじめたピアノは マシになったかな? ギターは下手なままだけど 埃を被る事は無いよ。 出逢ったのに出逢えてなくて 有象無象の一人ずつで だけど、この歌を渡したいのは 《あの日、 僕のもとへやってきたあなた》 なんだよ。 あなたに逢いたい人がいる限り あなたは消えない 僕らの歌も消えない。 僕だけが年齢を重ね 終わる日が来ても 独りじゃない事、忘れないでいて あなたは愛されて 今、其処に立ってるの そして、僕を全部もらってよ 流れる歌には命が宿る。