透けるまでのばしたら 浅葱の窓が響いて 粗忽な顔を見せて 淀みながらしゃべって 朝をあばきだしてみるよ 影のなかの春が 管におしつぶされる 住み慣れた夜のなかへ もういちど あと10分間で季節は 届きそうでまた変わってしまって 水がそっと覗く むせるまで話したら ひそひそ声は沁み入って 寝ぼけた顔を見せて 湯が沸くまでしゃべって 夜にそそぎこんだ日差しの 小雨のなかの春が 札をはがそうとする 住み慣れた夜の中へ あと10分間で季節は 届きそうでまた変わってしまって 急がなくちゃ また変わって変わってしまう前に 気づいた だけど 胸の中 忍び込む指は 息つく間を燃やす 朝をあばきだしてみるよ 影のなかの春が 管におしつぶされる 住み慣れた夜のなかへ もういちど あと10分間で季節は 届きそうでまた変わってしまって 急いでゆく また変わって変わってしまう前に 気づいた だけど 届きそうでまた変わってしまう前に 水と砂が届く
