重なる予定を 隅に置いた朝に 送電塔の五線譜を見てた カラスが並んだ 知らないメロディ 指先で刻んだ 漫ろなうたひとつ 風が止まる 足が止まる 静かになる また 風がはしる 時がうごく 僕は少し進む 指差しもなく間違いもない 青い傘差した街 ただ僕を好きになれるその日まで ずっと時を止めててよ なんて 風に吹かれては すぐに音を上げて ゆらゆら軒先 風鈴みたい だよね…… 逆立ちしてもさ 悲しみ落ちないな 冷たい地面に 抗うのは止めた 風が止まる 足が止まる 静かになる また 風がはしる 時がうごく 僕は端に座る 生活もある幸せもある まるい日が照らす街 ただ僕を好きになれるその日まで ずっと時を止めててよ 指差しもなく間違いもない 青い傘差した街 ただ僕を好きになれたその日には すぐ傍に向かうから 重なる予定を 隅に置いた朝に 閉ざした心の封を切るの そして 不安や痛みが 溢れ出たあとに ほんのり光った星のかけら ふたつ