残暑が過ぎ去って尚 僕は波打際にいる 穏やかな寒さの中 蒼く揺らめく風になる 港に辿り着いた船舶を眺めて 想いを巡らせては未来を顧みる この街はあなたを受け入れて行く 煌めくネオンが蜃気楼に浮かぶ 幾多の兆しが鮮やかに明くる日差し を待っている 朝日が昇っても未だ 世界は動き出せないまま 澄み切った朝霞の中 白く光る月が満ちる 波に託した手紙が目指す先は何処だ ろう 宛のない想いはただ水面を泳ぎ回る この街があなたを受け入れなくとも 星空の彼方 漣が揺れる 隠した記憶が溢れ出す 夜の静寂に満ちて行く この街はあなたを受け入れて行く 駆け抜ける言葉 虹色のメロディ 宙を舞う応えのその先で夢の続きを 見ている