凍てつく白い花は とめどなく追い咲き 色づくことも知らず 刹那の夢を見ている 僕は凍える指で 君の瞼に触れ 優しい涙の跡に 別れ思い知る ふたりで過ごした あの日々が 君を いつまでも 氷の季節(なか)に 閉じ込めてしまわぬように 舞い散る雪に 僕の最後の魔法を重ねて 足跡も残らない 雪の迎える夜 君は傘もささずに 虚ろな瞳を伏せる 僕は解ける指を 風の調べに交ぜ 君を愛した記憶 世界に返した 朝(あした)は君に笑顔が 戻るように 白い花咲かせる空と 共に護りつづける 降りゆく夢よ 僕の最後の約束 伝えて