長い間会えない日々が ずっと続いてた 窓から見えた大きな月を 一人で静かに見上げる どれくらいの時間 冷たい夜に タバコの煙を漂わせただろう 少し傷のついたリングが 頑張って光っている 無理に笑う君のように 「あなたがいれば それだけでいい」 君の口癖はいつも強がりだ 無邪気に笑う 小さな白い花 まるで君は カスミソウ すれ違う日々のど真ん中 強く突き放した 夜空に散りばめられた君の涙が 溢れて僕は気づいた 冷たい光の一粒に 託した想いは儚く 消え去ってゆく 「あなたがいれば 何もいらない」 重くのしかかる 小さな言葉 我儘のひとつも 言えなくさせたのは 誰でもない この僕だ 涙の跡が君の頬を伝っている 見ないふりをするのはもうやめよう もう充分だろう 君を待たすのは 僕が守るべきなのは 君なのに 「あなたがいれば それだけでいい」 こんな僕をかばうように呟いた 小さくて優しい強がりな花 もう離しはしないから
