きっと誰もが夢見ている。 眩い明日で満たされた世界を。 きっと僕には関わりのない、 綺麗な色で塗りつぶされている。 「どうして泣いているのだろうか?」 「誰かの憎しみを受けるべきだというの?」 「いつからこんなことになった?」 答えはどこにもない。 歩き出した感情の音は、水色、淡くささめいて。 溢れ出した言の葉たちを、まだ憶えている。 いつからだろう、僕の心が解けていく。 きっと誰もが夢見ている。 世界の色を自分で決めること。 きっといつしか気づくのだろう、 舞台の隅で立ち尽くす自分に。 僕はもう諦めているんだ。 誰かの憎しみの掃き溜めであること。 いつしか感情は曇って、灰色の僕がいた。 空が僕を笑っている。 その青さに憧れた。 君のように生きられたらと、何度願っただろう。 きっと愛されることが怖くて、 無彩の部屋に逃げ込んだ。 「彩られた世界の中でもう一度生きてみたい」 歩き出した感情の音は、水色、淡くささめいて。 溢れ出した言の葉たちを、まだ憶えている。 いつからだろう、ずっと前に凍りついていた 僕の感情が色づいていく。