僕は、僕は、僕は魅かれてしまった。 灰になるほど。 簡単な言葉、ふいに滴って、 全ての歯車が狂った。 単純な事象だ。 僕の過ちは、返上の効かないものだと知る。 君のかたちを愛せるのならば、 幸福ももう要らないな。 誰も、彼も、今はただ迷いの中。 遠くで鳴る閃光に、 僕は、僕は、僕は魅かれてしまった。 灰になるほど。 盲目になるほど、心臓を強く照らすのは。 ねぇ、君の瞳だけだと、わかっている? 簡単な自傷で、 僕の過ちの全てを取り消せたらいいのに。 瑠璃色の眼で、僕を見ていて。 幸福はもう要らないから。 誰も、彼も、今はただ迷いの中。 遠くで鳴る閃光に、 僕は、僕は、僕は魅かれてしまった。 灰になるほど。 声が、声が、君にさえ届かなくて、 両の眼は濁っていく。 僕は、僕は、君をまだ夢見ている。 嗚呼。 誰も、彼も、今はただ迷いの中。 遠くで鳴る閃光に、 僕は、僕は、僕は魅かれてしまった。 灰になるほど。