Track bymia
落ち葉が 静かに 靴音を吸い込んでゆく 君の名前を呼ぶのが 少し怖くなった日 風が吹いて 何かが消えて 空だけが変わらずそこにいた 風の跡に 記憶が舞って さよならさえ もう届かない 心の奥に沈んだ声が 今も ぼくを呼んでいる 音のない手紙を書いた あの木の下で 答えのない問いだけが ページをめくるように鳴った 風の跡に 残されたもの 言葉にならぬ やさしさだけ 振り返れば 何もなくて それでも 君の影がそこにいた 季節が終わる音がして ひとつ深呼吸をした