白く染まった道をぎゅっと 鳴らすその仕草 振り向いて笑うそんな君がずっと 好きだよ 凜と鳴る空 舞う白い息も揺れる髪も 狭い歩幅で追いかけた背中も 愛しくて 瞼閉じればそこにいて あの日見た夕焼けを集めて閉じ 込めたような 街灯かりが優しすぎて なんでだろう 滲むような世界が広がって いつの間にか泣いていたみたいだ 君の唇で塞いでこの泣き声を止めて 溶け落ちてしまいそうなほど 甘やかな体温で ねぇ今すぐその両腕でその躰で 抱きしめに来て 宙を舞う橙の中で私は待ってる 目を赤くして 少し歩いて 少し笑う しんと鳴る街に君の匂いが 残っている 翳した両手に君がいる この手で触れても融けて 消えないように 私の体温をねぇ誰か全部奪って そんなこと私はまた願いながら いつか来る春にひとり怯えながら 君がいる冬をどうか解かさないで あの日確かにあった君と私の世界を 白む街に閉じ込めて なんでだろう 軋むように痛くて強がって いつの間にかまた泣いていた 私の唇でこの躰で 君に触れられたなら 春が来て全部なくなってもきっと 笑えるのでしょう 君の声 その言葉で私のこと何度だって 呼んでよ そしてまた灯りが燈ったら君のこと 探すの ねぇ今すぐ走っていくよ だからその両腕で抱きとめて また街が白に染まる頃 私は待ってる