息をするのもやっとで わるい目覚めを迎えた 今日も変わらず微笑む 君を見上げて 目を瞑った 2023 くだらない会話もまた 尊いものとわかる日が来れば 新しい部屋で始まった暮らしにも 随分 慣れた頃だろう 破れたフィルムの中で おどける君がいた 曖昧な記憶の中で見つけた 光のはなし ふくらんだ白いレース おどる風をつかまえて 響くたおやかな声に 片目瞑って 宙を縫った 時は来る 沈む夜なら悲しみにくれてやれ 微睡んだ朝方の夢 隙間から覗く光 破れたフィルムの中で おどける君がいた 木漏れ日に眩んで失せた記憶も すべて愛そう 燃えて灰になる日々も いつかの窓にきらめく