寝れない夜にカーテンを開けて ガラス越しの街 深い藍色 冷たい風と心地いい静かな匂いが 「まだここにいていい」 そう言ってる気がして あぁ、 意味もなくベランダの奥眺めて 頭だけがいつまでも回る 水槽の中で息をしているようで また同じような一日が始まる 空腹と雑な渇きとカラスの鳴き声と 僕がいない世界で 変わらないものばかりだ また遠くの街まで めぐる季節の中で 生きていくということ 丁寧とは程遠い生活 ゆれるカーテン めぐる季節の中で 生きていくということ 星のない夜空を照らす月もまた 照らされていること もし、このまま日が昇らないなら 僕は静かな夜を 嫌いになるかな もう、やめにしよう そろそろ ねむらないと 同じような明日の為に 灯らない 光の中歩いていくということ 延命とはもう意味をなさない骸で 灯らない 光の中歩いていくということ 未来の話より今を見つめ 抱きしめていくこと めぐる季節の中で 生きていくということ 丁寧とは程遠い生活 ゆれるカーテン めぐる季節の中で 生きていくということ 星のない夜空を照らす月もまた 僕らに名前がつく前 誰でもなかった頃 確かに生きていたんだ。 確かに生きてたんだ。 何者になれなくたって 頬を伝う涙 確かに生きてるんだ。 確かに生きているんだ。 寝れない夜にカーテンを開けて ガラス越しの街 薄明の空 踏切の音が鳴り始めて朝を告げる 街も 眠い目擦りながら起きてく