ワレは剣によって創られし 深い眠りからまだ覚めやらぬ 泡沫の意識の淵で その記憶の断片を手繰り寄せ ヤマトは己の誕生の刹那を再生す 混濁(カオス)のホトに天空より 突き立てられた一振りの剣 コロコロと渦を描く 剣の先から光る滴りの波紋が 自らの四肢の形と成る それは後に 神(カミ)と呼ばれる 「キ」と「ミ」による初の共同作業 ヤマトは晴れゆく 意識と共に問いかける 「それは天の命か」 「否、天意」 そびえ立つ剣の上からキとミの声 知るを得たヤマトは自らを言祝ぎ 後にヒトの口をして謡わしむ 剣と共に生まれし大和の物語を 君が代は 千代に八千代に さざれ石の 巌となりて 苔のむすまで 君が代は 千代に八千代に さざれ石の 巌となりて 苔のむすまで