君のもので溢れてる 部屋で今朝も目覚めて 黄色い歯ブラシ みつめながら歯を磨く あぁ そうか あぁ そうか もう全部夢じゃなかったんだ 今日はもう休んでしまおう ってまた布団に入る 枕にはまだ君の髪の匂いが 優しかった 夢ならいいのに と唱えても眠れず昼が過ぎてた ひとりの時間も君のことばかりで ふたりみたいだって苦笑い 明日が怖い こういう弱気な所も不安にさせたん だね ふたりを繋ぐ赤い糸が ちぎれてしまう音がきこえた 新しい誰かに出会うための ものに変わってゆく気がした ふたりの時間は色褪せていく それでもサヨナラ 何度も開いたホーム画面に通知はな くて 何を期待してんだ 受け止めきれない現実と昼ごはんの 味はしない 喉を通らない 最後の君の言葉をずっと噛み締めて いるから 深い夜と滲む月明かり 繋いだ手を忘れてしまったのかい 欠けてゆく月とともに君の 気持ちも欠けていってしまったのか い 「嫌いになったわけじゃないんだよ 」 「どうしてサヨナラ?」 悪い夢なら早く覚めて 僕の元からいなくならないで 明けそうにない夜だから もうずっとそばにいて 僕の知らない誰かと同じ右手を繋ぐ とか 僕の知らない誰かと同じキスをする とか 僕の知らない誰かと迎える初めての 夜とか 僕の知らない誰かと下の名前で呼び 合うとか 僕の知らない誰かとくだらないケン カするとか 僕の知らない誰かのつまらない冗談 で笑うとか 僕の知らない誰かのどうでもいい愚 痴を聞くとか 僕の知らない誰かのために日々を過 ごすとか 僕の知らない誰かにもらった物を身 に付けるとか 僕の知らない誰かと僕といった場所 に行くとか 僕の知らない誰かに君の弱さをみせ るとか 僕の知らない誰かに僕より大切にさ れるとか 僕の知らない誰かに 僕の知らない君をみせないで