カーステから漏れる低いトーン 知らないDJの名前を知る 「次はこの曲」って軽く言って 流れた フレーズが妙に沁みる 街の輪郭がぼやけてく だけど音だけはくっきりしてる タイヤが刻むリズムの裏で 思考が少しずつ薄まってく ウィンカーの光が小さく跳ねて それすらも拍に聞こえてくる 誰の声でもないような この夜BPMと鼓動が混ざってる Radio line ただ流れるままに 誰かの言葉をなぞってる 今の自分がどこにいるか この音で確かめてる Radio line 遠く離れた場所で 同じ声を聴く人がいる 見えなくても繋がってる この静かなグルーヴで トークの合間にノイズが混じる まるで心の奥のざらつきみたい ボリュームを少しだけ上げて 現実と夢の境をぼかす バックミラーに映る昨日 捨てたつもりでまだ残ってる でもビートが追い越していく 「もういいよ」って笑ってるようで コード進行は曖昧でいい メロディよりも息の間で進む 無理に rhyme を詰め込まなくても この空気が全部を語ってる Radio line 響く声に 心の奥を撫でられる 誰もいない道の真ん中で 静かな自由を感じてる Radio line 今を走らせて 終わりが見えなくてもいい この一瞬が生きてる音 それだけで充分だ 「今夜のテーマは“流れること”」 そんなDJの声がした 止まる勇気も 進む勇気も どっちも同じ rhythm の中にある フェードしていく音 エンジンの鼓動が残るだけ 誰の名前も呼ばれないまま 夜がまた静かに続いてく
