誰も知らない 秘密を知らない ほんとうってやつは 透明で すっと通した水のように キラキラで掴めない おいしいときに うれしいときに 思い出すのはわたしのエゴ 押しつけがましい愛は 料理に 薄めて 溶かして 煮て 焼いて 愛しい君ができて つまらん女になっても 笑ってくれる一人だけ いればいいと思った ずっと見えない たぶん見えない 安心したら圧迫死 どんなに背中を見つめても 分厚くって透かせない くるしいときに かなしいときに 慰めてほしいなんて思わない 隠れて流す涙は サワーに 薄めて 溶かして カランコロン 会いたい日々続いて 白けた女になっても 暮らしになれるいつか夢見て 今を忘れるのだ 愛しい君ができて つまらん女になっても 笑ってくれる一人だけ いればいいと思った いてもいいと思えた