音のない散弾銃の如く拡散してゆく 劣等感。 夕暮れに道頓堀のネオンが イライラしている。 杪春の水商売の匂いでなぜか 思い出す、 真っ白な君と過ごした前世を。 キリがない。 後悔なんて所詮一種の快楽で、 説明のつかん感情で呼吸を 乱している。 すれ違う通行人の言葉で礑と 思い出す、 真っ白な君を汚した現世を。 許しても許しきれないことや もう二度と戻らんことを 思い出にできるわけでもなく 渋滞している高速道路の高架を 眺めてた。 最低な自由だ、意味がない、 色もない、君もいない。 どうだっていいのなら 今すぐこっから消えてくれよ。 きっと終わりも 始まりもないとわかってた。 ずっとこないバスを待ってる 老人の気分だ。 最低な自由だ、意味がない、 色もない、君もいない。 どうだっていいのなら 今すぐこっから消えてくれよ。 最低な自由だ、意味がない、 色もない、君もいない。 どうだっていいのなら死ぬまで 一緒にもがいてくれよ。