雨を遮る両手の 頼りのなさを 黒く淀むアスファルトに吐いて 涙の切れ目を探すのも 懲りてしまったと 夜明けを絶つ 悪夢を見ていたんだ ねえ 心など 身体など何の為に在るんだっけ 愛したもの 愛せないもの 封じた色を もう一度 もう一度 もう一度 もういっそ 空に呑み込まれる 堕ちていく 爆ぜる音を 果てる時を恋焦がれる 朽ちていく 忘れたいほど大切だろ 幻の現実でも 雨を掬える両手の 迷いの無さを 白く淡く朧げに描いても 枷よ この世の定めよ きっと何時までも 目覚めを待つ 悪魔に魅入っていたんだ ねえ 言葉など 音色など何の為になるんだっけ 美しいもの 醜いもの 沈めた声をもう一度 もう一度 より一層 強く吸い込まれる 堕ちていく 爆ぜる鼓動 馳せる時を恋焦がれる 融けていく 守れなくても交わせるだろ 幻の約束でも 繰り返す 堕ちていく 爆ぜる音も 果てる時も織り込まれる 綴じていく 描けなくても願えるだろ 願えなくても想うだろ 幻の物語を 空をも塗り替えて