手首の傷の跡をじろじろと 「気の毒に」と緩んだ口元 同じ夢で何度も覚めた朝 憎悪香る汁を啜ってた 哀歌(ブルース)浸りのシケた毎日を 俺らはいつぞや望んだだろう? 愛とか夢や希望の類は 数に限りがあるって話だよな (――話だったよな?) 喰らう側に生まれた奴らと 喰われる側に生まれた俺らの 上面繋がり仲良し小好し 微動だにしないヒエラルキー 割り切れよと諭すような論調 力が倫理を下す風潮 そろそろ腹が鳴る頃なんだろ? (――そうだろ?) “狼煙を上げろ” 俺らはもう気づいちまったんだ “凶器をありがとう” 時代なんて 多数派(マジョリティ)の気紛れさ “正義の景色を” もう何も期待しちゃいないさ “教えてくれよ” 月光(つきびかり)が待っているのさ 負け組だの精神病だのと 蔑称(スラング)ばっか詰め込んだ 脳味噌 切り札は自己責任論と 「価値観それぞれだから」で逃走? ご自慢の牙は既得権益 ソイツがなきゃ弱者(おれら)と同じ 精々今夜はぐっすりお眠り “血祭りにしろ” 何もかも奪い去ってやるんだ “捻り潰そう” 時代のご機嫌取りには疲れた “爪も毛皮も” 生き地獄はとっくに懲りたのさ “引き剥がしてやろう” 哀歌(ブルース)な日々にバイバイ、 手を振った 口先だけノブレスオブリージュ 朽ち果てる体裁カモフラージュ 権威が打って付けな免罪符 潜在的に綻ぶ財布 そろそろ花が散る頃合いだな “狼煙を上げろ” 俺らはもう気づいていたんだ “狂気をありがとう” 終幕には勿体ないな “血祭りにしろ” 不純な日々に乾杯しなくちゃな “捻り潰そう” 時代なんて下らねえ ××××れさ “正義の餌食を” まだ何も理解しちゃいないな “教えてやるよ” 月下り(つきさがり)で 舞っているのさ 舞っているのさ