能ある鷹が爪を掲げる世は 烏合の 衆を沸き立たせた 「天より授かりし力」「いとも上品 なお人柄」 この世を渡ってゆくには仮面の一つ も被らにゃ 耳の不自由な聴衆(やつら)には 美 貌や通名が餌になる 魂の値札も読まず 群れを呼び起こ して叫ぶ 嗚呼 今宵は祭りだ 集まれ輪にな れ さあ薪を焼べて 歌え踊れ 火の粉 よ舞え メラメラ 愛に呑まれ 心預け もっともっと 酔い痴れたまへ 炎囲え 節を取れ 火の粉よ舞え メラメラ 生を祝え 両眼を捧げ 全てを忘れ て メラメラ 爪で満たされぬ観衆(やつら)は 信 仰と信用を履き違える 「かつての輝きは何処?」「本性は とんだ愚か者」 この世を渡ってゆくうちに仮面も鎧 に成り果てた 黒猫の尻尾の様な煙がどこかに立て ば 火元へ急げと大衆(やつら) 涎を垂 らす 魂の値打も汲まず 群れを呼び起こ して叫ぶ 嗚呼 今宵が祟りだ 集まれ輪にな れ さあ薪を焼べて 油注げ 火の粉よ 舞え メラメラ 愛を立てて 小石を投げ もっとも っと袋叩け 炙れ炙れ 魔女を弄れ 火の粉飛ば せ メラメラ 灰に染まる世が嫌か? 燃やされる ほうが悪いのさ 炎強め 血潮噴かせ 焦がし尽くせ メラメラ 生を呪え 両眼を抉れ 全てを忘れ て メラメラ メラメラ