暗がりさえ翳りゆく 霧立ち込める土地 風抜けるその奥に ただ独り佇む 救いの手から伝う 刹那の温もりが 何度も何度も この身以外を 切り裂いていく 怨鎖は虚空へと延びる 強いる受容に意味は無く いっそ初めからならば こんなにも 応えて 運命よ この祈りはどこへ 叫んだ言葉も響き渡るだけ 抱えた憂いが 居場所を探してる 願わくはこの書に 過ちがありますようにと 陽が照らし花燃ゆる 絵画のように この家は不思議ばかりね ずっとここにいられるような そんな気持ちもしてしまうわ ああ 早過ぎる結末に 喫驚さえもさせてくれなくて 永過ぎる後日譚にただ 永遠の終わりと 転生を願うだけ “何故、私が”と 考えない日なんて無かったわ 物語の主人公はもういない 誰もいない わかってた また失ったって 未だ恐怖に 慣れなんて無かった 残ったのは刃だけ 応えて 運命よ この祈りはどこへ 叫んだ言葉も響き渡るだけ 抱えた憂いが 居場所を探してる 願わくはこの書に 過ちがありますようにと