目をつぶれない反動が 真夜中を長引かせていた 太陽が昇るその日を 迎陽花は待っている ずっと やりきれなくて 感情は喉奥で爪を立てていた 言いたいことを言えるほど 強くはないくせに 勇気がなくて怯えていた 何も失いたくないから 振り向いてほしかったの だからイジワルをした いつか、元に戻れると 信じていた だけど私の独り言だったみたい さよなら さよなら あなたの手が触れた その温度も幸せも 思い出せるのに あのまま あのまま 可愛くしていれば 今でも優しく撫でてくれたかな 涙から 黄金色の小さい花が咲いた 冷えた部屋の中を満たす ため息で苦しくなった いつでも窓を開けるのは あなただけだったから わずかひとつの過ちを 小さな私のやっかみを 全部なくしてしまえたら 息は詰まらないのに どうか、声を聞かせてよ もう一度 肩が震えるのは 寒さのせいだけじゃない さよなら さよなら 心のどこかで あなたが振り向くのを 今でも信じている いつかは いつかは あなたの腕の中で 温かな眠りに落ちていたいよ ずっと 窓から透ける陽射しが揺らいだ あなたの笑う姿に似ていた 照らされて開く 花も私もきっと さよなら さよなら 震えるこの声を種にして 心に祈りが芽生えたよ このまま このまま 孤独を抱きしめて ささやかに根をはって あなたを待っているよ 涙から 黄金色の小さい花が咲いた いつの日か「綺麗だね」と 優しく撫でてほしい