いつか何かを 失う人は 与えられたら 放したくなる いつか何かを 失う時は 巡り合せの ひとつにかぞえ 足りないくらいに 満ち足りていた頃は 少しぐらいなら 捨ててしまっても 気付かずにいた 欠けていること 知らずにいたら 知りたいことも 知らずにいたら 言いかけて 止めたこと 何度でも 聴きかえし 今さら何を 叫んでみても 聞こえないで いつか何かを 失う時は まぎらわすほど 痛みを持って 話し合うたび すれ違うのは 分りたくない事が あるから わざと秘密に 仕上げてみたら 見飽きたものも 動きはじめる たとえば風なら どんなふうにも感じて いたずらにこころ 何かにぶつけて 隠すものもなく いろんなところで いろんな姿で 生きてゆけるかもしれない