僕の、背が高いだけの青い城 僕の、背が高いだけの青い城 積み重ねるだけなら誰でもできる そう言い聞かせて、 ひたすら真四角の箱を塔のように 高く高く、明くる日も明くる日も いつしか雲にも届く高さになり 青色が好きだからとそればかり 集めていたら 貴方のお城は寒そうねと 王になる前から王妃に振られた 僕の、背が高いだけの青い城 寒々しく、芸のない 僕の、背が高いだけの青い城 見晴らしばかりは最高で ほら、地平線の向こうにいる 誰かが手を振っている 遠く遠く、豆粒みたいな影が 海や空や星 思いつく 限りの素晴らしい青になぞらえて まだ見ぬ君なら笑ってくれるかな 笑ってくれるといいんだけどな