癒せない 傷がひとつ 抜け落ちてく 羽根のように はらりと 舞えばいい 叶わない 願い事を 切り取られた 空に託して あなたは眠るの 真っ白なままで いいとそそのかされ 銀の砂漠に堕ちた 哀れな鳥よ 見つめないで 今はもう 視線が強いほど たったひとつの嘘でさえも 見抜いてしまうから そして冷めた心まで 掴もうとするでしょう 許されていることに 気付かないまま 窓辺の花は今日も どんな風か尋ねもせず ただ揺れているだけ 飼い慣らされたなら 元には戻れない 赤の海に溶けた まやかしの涙 見つめないで 今はもう 視線が強いほど たったひとつの希望でさえも 崩れてしまうから いつか冷めた心にも 届くと信じながら はかなさを乗せて 歌うカナリア