環状線の騒音を透過して ビル街が夜に溶けていく お別れにコサージュを 北風にメッセージを そこからの月は何色だい? 透き通る水蒸気と同化して 幾年前が吹きすさぶ 五千の瞳 交差することなく 「もう一度」をまた、始めよう 潮が引くようなメランコリー 酸味がチクリと喉を刺す午前五時 濁っていたっていい うつむかないと 靴ひもを結べないだろう? 這いつくばっても案外手は 握れないから 間違っても人生はずっと 続いてくから いつか誰かが言っていた 不確かなその一歩こそが 空の青なんだ 転がって、泣いて、負けて 絶った願いだった 怖がってないで 強くなっていられたなら ifの世界の反対で あれが正解だなんて悔やむけど 賽の目が悪いと正当化して 景色と同速で走ってた 分かってた、僕だけじゃない 流れゆく背中に 傲慢は届かない 思い描いた日々をどうかして 勝ち取って笑いたかった だけどさ、手遅れだよな うんざりだ 定番の妥協点 それでも コースアウトした譜面と 都合よく諦めた夢の上に 新しい夢が芽吹いて 大丈夫 痛みさえもはや懐かしい もしもあの地に旗を立てたなら きっと君にだって 会えてなかったろう 失敗だらけの僕だって今 息をしている 這いつくばっても案外手は 握れないから 間違っても人生はずっと 続いてくから いつか誰かが言っていた 不確かなその一歩こそが 空の青なんだ 肯定しよう それも僕の一部って 間違いじゃない ここから正解にできるんだ ifの世界の反対で あれが正解だなんて悔やむけど 裏側の正解で これも綺麗だねって笑うんだ