ある日君から色を盗んで 真似て描いた君の絵本 眠りの側に毎晩抱いて 夢より浸る寝物語 綺麗なものは儚いんだと 言い聞かせて描く虹の絵 君だから好きになって 君だから憧れた それだけで良かったのに それ以上欲しくなって 壊してしまいそうな 美しい今だけずっと 続いて 調律しても音が狂って 使いものにはならないピアノ 壊れた琴線 君の前には どんな衛りも溶けるようさ 酸っぱい果実なんか嫌いだ そんな味知るなら 夢で愛してやる どうして空は青い それぐらい分からない 君じゃなきゃいけない訳が 切なさは要らない 苦しさも要らない ただ穏やかな時だけ 紡いで なぜ知ってしまったの こんなに目眩がして 息が切れて 眠れなくて 切なさは要らない 苦しさも要らない 要らないけど… 君だから好きになって 君だから憧れた 壊れる程の痛みさえ 散る花と硝子細工 綺麗な音を立てて 美しく、甘く、愛おしく 刻まれて